平野氏、徳之島「住民立ち退きも」賛成派と面談 普天間移設 

普天間移設 徳之島「住民立ち退きも」 平野氏、賛成派と面談
2010年5月17日 00:10 カテゴリー:九州 > 鹿児島 社会

 平野博文官房長官は16日、政府が目指す米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の鹿児島県・徳之島への訓練移転に賛成する島民ら14人と鹿児島市のホテルで面談した。出席者によると、平野氏は活用を想定する徳之島空港(天城町)について「干潟を埋め立てるか、周囲の住民に立ち退いてもらうかして拡張する」と述べた。政府側が島民立ち退きの可能性に言及したのは初めて。島民の多数を占める反対派が一層態度を硬化させそうだ。

 面会したのは、地元の「米軍普天間基地誘致推進協議会」の会員など。谷岡一会長(58)たちによると、平野氏は「徳之島に訓練の一部を移転する。(九州各地の自衛隊基地などにも)ローテーションで分散移転する」と移設案を説明。「島の3町長と再度会いたい。町長側に応じるよう働き掛けてほしい」と、重ねて受け入れに協力を求めた。移設の見返りとなる振興策に関しては「悪いようにはしない」と述べたものの、具体策は提示しなかった。会員たちは、経済振興を条件に移転の早期実現を求めた。

 平野氏が住民立ち退きの可能性に触れたことについて、大久幸助・天城町長は「移設の弊害が早くも表面化した。政府側と接触することはない」と反発。徳之島空港の滑走路に隣接して住む店員前田美穂さん(34)は「案の全体像が示されない中、不安は募るばかりだ」と話した。平野氏は15日も移設反対派を含む島民や出身者約20人と同市で面談した。

=2010/05 /17付 西日本新聞朝刊=
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/172036

閣議了解せず「首相発言」の可能性も

・「総理発言ということでペーパーを出して、それで了解をするという方法もあると思いますが」
 (平野博文 官房長官

 平野官房長官はこのように述べて、5月末に普天間基地について政府案を決める際に
 閣議了解をせず、閣議での鳩山総理の発言にとどめる可能性に言及しました。

 閣議了解の場合には、すべての閣僚が署名することが必要ですが、総理発言には閣僚の
 署名が必要ありません。
 消費者担当大臣を務める社民党の福島党首が沖縄県内への移設が盛り込まれた場合には
 閣議了解に応じない考えを示しているため、平野長官の発言は、5月末の時点では決着の
 ハードルを下げて総理発言にとどめる可能性を示唆したものとみられます。
 http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn/20100517/20100517-00000032-jnn-pol.html