平野長官、徳之島の一部住民に協力要請

平野長官、徳之島の一部住民に協力要請

5月15日21時50分配信 読売新聞
 平野官房長官は15日、鹿児島県・徳之島の島民らと鹿児島市内のホテルで会談し、沖縄県普天間飛行場の一部機能の受け入れに協力を要請した。島側からは振興策を求める声などが出た。

 出席者によると、平野氏は会談で、「徳之島空港の近くにある干潟を埋めて空港を拡張したい」などと述べ、協力を求めた。普天間からの移設が検討されているヘリコプター部隊については「来るとしても小規模なものだ」と語った。振興策では「それなりのものは考えている」と強調した。

 会談には建設業者や農家ら8人が出席し、松野頼久、滝野欣弥両官房副長官が同席した。平野氏はこれに先立ち、同じホテルで建設業者ら約10人との非公式会談も行ったが、いずれも相手を明らかにしなかった。

 平野氏は会談後、記者団に「徳之島の将来をどう考えているかについて、議会や行政を通じて情報提供していただきたいという要望があったので、持ち帰らせてもらう」と述べた。出席した建設業関係者の一人は「沖縄並みの振興策にしてくれるのかと聞いたら、長官は『検討して答える』と言った」と語った。

 政府は同飛行場のヘリ部隊の一部か訓練を徳之島に移転する方針を固め、鳩山首相が7日、地元3町長に要請したが、拒否された。これを受け、平野氏は12日、鹿児島市徳之島町議5人に協力を要請したばかりで、この日は町長の頭越しに住民の一部に直接働き掛けた形だ。徳之島・天城町の大久幸助町長は15日、「一部賛成派と会う手口は良くない。反対派の島民を結束させ、島民の心を二分するものだ」と批判した。

 首相が約束した5月末までの決着が絶望的となり、政権へのダメージを最小限に抑えるため、「誠意」をアピールするのが狙いだという見方もある。自民党の大島幹事長は15日、岡山市内で記者団に「言い訳行脚みたいな、努力をしたことだけを残すための訪問だ。徳之島の住民が(反対を)変更できるような状況には全くない」と批判した。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100515-OYT1T00770.htm


徳之島3町長との会談に意欲=住民グループに協力要請−官房長官

5月16日11時1分配信 時事通信
 平野博文官房長官は16日朝、米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)移設で鹿児島・徳之島への一部訓練移転に理解を求めるため、鹿児島市内のホテルで受け入れに積極的な住民グループと面会した。出席者によると、平野長官は、政府との交渉を拒む徳之島3町長との会談に意欲を示し、住民側に仲介を求めた。
 面会には、住民側から14人が参加。地域振興につながるとして、移転の実現を要請した。これに対し平野長官は、徳之島空港の滑走路を拡幅する方針などを説明したが、振興策に関する言及はなかったという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100516-00000016-jij-pol