鳩山由紀夫の「ゆう&あい」 [負担を分かち合う]

鳩山由紀夫の「ゆう&あい」[負担を分かち合う]

連休中の5月4日、沖縄を訪問いたしました。

 県庁でお会いした仲井眞知事には、現在の日米同盟のもとでわが国の安全を守るためには、普天間基地の機能のすべてを国外や県外に移設することはどうしても難しく、誠に申し訳ない思いでありますが、県内への移設をお願いせざるを得ない、ということを率直に申し上げました。

 普天間第二小学校では、住民の方々との対話集会をもたせていただきました。私も校舎の屋上から直接拝見いたしましたが、この小学校は、普天間基地の飛行場のすぐ隣に接しています。住宅やマンションの上を飛行機やヘリコプターが飛び、私の訪問中にも、飛行機が数回上空を飛んで爆音を響かせました。

 学校の先生や保護者の方からは、「授業を遮る爆音、基地があるために起こる事件事故の可能性を1日も早くすべて取り去って頂きたい。子どもたちが安心して学校生活を送れるようにしてほしい」との切実なご意見を頂戴しました。危険性や騒音を除去するためには、1日も早く移設先を探さなければなりません。

 米軍の施設等がある県内の19市町村長ともお会いいたしました。首長のみなさんからは、「県民大会で示されたように、県外移設を求めている。安全保障全般の議論をすべきであり、全国で応分の負担をしていくべきではないか」などのご意見をいただきました。

 また、先週金曜日には、鹿児島県知事や徳之島の3町長と官邸でお会いしました。ご迷惑をおかけしたことについて率直にお詫び申し上げるとともに、沖縄の負担を「一部、ぜひ徳之島でお引き受けいただけないか」とお願い申し上げました。

 日本の0.6%の広さの沖縄県に、普天間基地を含め在日米軍基地の74%が存在するという現状。
 基地問題は、北東アジアの地域が依然として不安定な状況の中で、この国の安全のため、国民全員で考えていかなければならない問題です。すべての国民のみなさま方にご理解いただき、負担を分かち合うというお気持ちを持っていただければと考えています。

 昨年政権に就いてから約8カ月、さまざまな角度から米国とギリギリの交渉を行っています。日米同盟を守り、国の安全保障を維持しながら、トータルとして沖縄県民のみなさまの負担をどれだけ軽減できるか、5月末の決着に向けて、私自身がその先頭に立って誠心誠意努力してまいります。
http://www.mmz.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2010/0513/index.html