小沢氏辞意に驚き 民主県連「影響力は不変」(岩手日報)

小沢氏辞意に驚き 民主県連「影響力は不変」

 鳩山由紀夫首相と小沢一郎民主党幹事長が辞意を表明した2日、民主党県連には「まさか小沢氏まで」と参院選直前の交代劇に衝撃が走った。だが、小沢氏と一蓮托生(いちれんたくしょう)で戦ってきた県連幹部は「幹事長を辞しても影響力は不変」と強調。世論の動向を読み切れない中、参院選に向け4日に盛岡市で予定していた総決起大会は開催し、動揺が走る組織の引き締めを図る。

 「全く予想できなかった」。同党県連の佐々木順一幹事長は、小沢氏の辞任を驚きを持って受け止めた。県連内は鳩山氏が辞任しても小沢氏は留任するとの見方が大勢だった。

 その理由は米軍普天間飛行場の移設問題と、社民党福島瑞穂党首の閣僚罷免に対する小沢氏の関与の薄さ。小沢氏は普天間問題について一貫して「内外政策は政府が決定する原則を確認している」と介入しない考えを示していたからだ。

 一方、「政治とカネ」の問題は小沢氏自身が疑惑を否定してきただけに、鳩山首相が同問題で小沢氏に辞任を求めたことは想定外。

 県連内には「首相が次々と交代した自民党への批判が、こちらにやってくる」「小沢氏が仕切らなければ参院選は戦えないのでは」など影響を懸念する声もある。

 だが、佐々木幹事長は「選挙への影響は分からないが、逆境の時こそ忍耐が大切。選挙態勢の再構築などは考えていない」と話す。
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民主県連に要望書提出 県市長会、一元化後で初

 県市長会(会長・谷藤裕明盛岡市長)は3日、民主党県連(工藤堅太郎代表)を通じ、国に対する要望を行った。従来は県選出国会議員や関係省庁などに要望していたが、都道府県連経由で党幹事長室に一元化した民主党の陳情・要望ルールに従った。しかし、小沢一郎幹事長が辞意を表明したため、今後のルールは不透明。要望は当面県連預かりとなった。

 谷藤市長と同会副会長の田村正彦八幡平市長が盛岡市菜園1丁目の県連事務所を訪れ、佐々木順一県連幹事長に要望書を手渡した。

 要望は35項目で、特に▽第一次産業振興▽地震津波対策▽情報処理技術者養成施設などの譲渡▽港湾整備▽地域医療充実▽高速交通体系整備―の6項目は重点項目として、政務三役らに直接要望できるよう求めた。

 佐々木幹事長は「次の首相らがどんな要望の受け付け体制を取るか分からないため県連預かりとしたい」と述べた。

 谷藤市長は今後の要望について「政治は党派を超えて協力し、地方の声を真摯(しんし)に受け止め実現に努めてほしい。従来通り各省庁や出先機関を通じたルートも確保してもらいたい」と要望した。(2010/06/04
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